検索で世界は広がる
06/06/01

第16回 「共謀罪」


共謀罪の政府与党法案が今国会で成立するかどうか注目されているけど、いったい共謀罪ってどういうものなんだろう。

まず共謀罪を作ろうとした背景には、2000年に国際連合総会で採択された、「国際的な犯罪組織の防止に関する国際連合条約」が重大な犯罪の共謀、マネー・ロンダリング、司法妨害などを犯罪とすることを締約国に義務づけたため、今現在ある未遂罪を改正して共謀罪を創設しようとした。

未遂罪があくまで犯罪の実行に着手するということが条件となっているため、凶悪犯罪など未然に防ぐことが出来ない。そこで集団や団体が、犯罪を行うことを話し合ったり計画をするというような行為があった場合、それだけで罪に問えるという法案が共謀罪。

これは主謀者、共謀者の代わりなく、同じように罪に問えるもので、犯罪が成されてなくてもその犯罪が行われたときと同じように裁くことが出来る。ちょっと前にトム・クルーズの映画にもあったよね。あれはまあ現実離れしすぎたお話だったけど。

でもこの法案が通れば、犯罪を未然に防ぐことが出来るんだから、(まあ全てとはいかないけど)助かる人が多いのは確か。特に凶悪犯罪が減るんだったら今すぐにでも制定してほしいよね。

でもそう簡単にはいかないみたい。反対意見も数多くある。まず今の法があくまで現実的に犯罪が行われたことを前提に作られているから。その基本的発想を変えていいのかということ。

そしてその集団・団体とはどの範囲を言うのか。例えば労働組合の闘争計画の立案や、市民団体の各種抗議行動の立案などが、組織的な威力業務妨害の共謀とされてしまっては、集会・結社・表現の自由を制約してしまう。極端に言えば、酒の席で誰かの愚痴を言って今度叩きのめしてやろうなどと冗談を言っただけで、犯罪になってしまう。

その他にも行われていない犯罪に対して、どう捜査していくのかという問題もある。そこには適切ではない捜査方法なども行われるんじゃないかということが言われている。盗聴や密告や潜伏捜査など。いろいろ問題があるんだね。

でもいろいろ反対意見が多い中でもそれはあくまで政府与党案に対してで、法自体を反対しているんじゃないんだよね。この法が出来たことで違う問題を生み出してしまってはいけないし、しっかり犯罪防止にならなくてはいけない。それをもっともっと詰めていかなくてはいけない。それをひとつずつ解決していこうやり取りがされているんだよね。

もちろん1日も早くこの法案が成立することを願っている。その間にも犯罪がどんどん行われているんだから。でも急ぎすぎて無駄な法を作ってしまってもいけない。とにかく与党も野党も関係なくこの大事な法を作り上げて欲しいね。
もどる

Copyright (C) 2004−2006 Web Magazine 「eccola」
All Rights Reserved