検索で世界は広がる
06/03/23

第6回 「ユビキタス」


これからの世の中はユビキタス社会になる。ユビキタスとは、「いろんなところにある」っていう意味で、つまりコンピューターがいろんなところにあって生活をサポートしていく社会ということ。

例えば、食品などにICタグが付いていて、それを冷蔵庫に入れると冷蔵庫はそれを読み取り、在庫管理をしてくれる。今どんな食材があり、賞味期限はいつか、その食材を使った料理のレシピなどを冷蔵庫が教えてくれる。家電製品は全てネットワーク化されて、すべてが自主的に動いてくれる。

外に出かけてもあらゆる情報が瞬時に得られるようになり、ショッピングや交通情報、地図、など自分の欲しい情報をすぐに取り出せる。普段の生活はもちろん、仕事などにしてもあらゆる分野に浸透していくだろうね。

でも便利になると同時に人間というものがどんどん変わっていくんじゃないかな。今まで人が普通にやっていたことをコンピューターがやってくれる。不便に思っていることがあっても、やらなきゃいけないことならみんな自分でやっているわけじゃない?それがやらなくてもいいとなればみんなやらないよね。ていうとその次の世代ははじめからそういうものをやらない人間になるんだよね。コンピューターがやって当然なことになる。

そうやって次から次へといろんなことがなくなっていった場合、文化っていうものまで無くなっていく気がする。それを進歩とか発展というのだろうけど、人間の機能がどんどんコンピューター化されていくみたいで、人間とコンピューターの差が無くなっていく。身体的にも思考的にも人間はある意味で退化していく。その退化っていうのは、これからの社会への進化なんだろうけど、そこにはコンピューターに縛られた人間がいるわけだよね。人間が良かれと思ってしていることは、はたして本当に良い事なんだろうか。

もちろんその恩恵は計り知れないよね。僕らが思っている以上の世界がその先に切り開かれるかもしれない。そうあって欲しいと思うよ。でも今やっていることが、次の世代たちを頭だけが発達した、異形のものに変えていってしまっているのならなんか怖いよね。僕らが思い描く宇宙人が実は僕らの進化した姿だったりしてね。

そうは言っても、未来に向かって進むスピードはどんどん加速していく。きっと止められないと思う。人間が人間である以上ね。僕らが本当に望むもの、それは発展や進化よりも、変わらないということだと思う。
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